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節税のために海外移住するのってアリ?気になる相続税の今後

この記事を読むと分かること

・海外移住で相続税の節税ができるか


日本にいると税金が高く感じますよね?


そして、今の税率もそうですが、自民党政権自体が基本的に増税路線とみえる節もあるので、将来もっと税金があがるのでは?と不安になっている方も多いと思います。


そこで筆者はこんな風に考えました。

こんゆ編集長
こんゆ編集長

資産防衛のために海外移住するのってアリなんじゃないか?


こんにちは、終活ライフケアプランナーのこんゆ編集長です。


以前こちらの記事でもお伝えしました相続税ですが、一定以上(億以上)の資産を持っている人はかなりの税金が発生してしまうのが日本の税の仕組みです。

資産家・富裕層の相続税ってどのくらいかかるの?

そこで今日は、海外移住することで節税って可能なのか少し考えてみたいと思います。



相続税は今後上がる?


相続税は相続財産に対して、控除額等もありますが10~55%の税率がかかります。


これが今後上がるんじゃないか、と不安になる方も多いと思います。


2023年の税制改正大綱では生前贈与加算期間が3年から7年に延長されましたが、これは、亡くなる前に贈与した額も相続税課税額に加算されるという期間が3年から7年に延長されるということになるので相続税の増税につながります(今回延長した4年分について、100万円を超えた分について相続税に加算)。


早めに若い世代にお金を移してね、というメッセージでもあるとは思いますが、こういう複雑な計算をいじくり回して実質負担が増えるという日本政府お決まりのやり方に正直うんざりしている人も多いかもしれません。


日本の過去の相続税を見ると、平成14年までは相続税の最高税率は70%とものすごく高かった時代もありますが、これは他国とのバランスや景気動向などによって今の水準にまでなったという経緯のようです。


逆に言えば、世界的に相続税率が上がったり、景気が良くなれば、今後相続税は上がる可能性は全然あると思います(控除額の減少や上記のような生前贈与加算期間の延長なども含めて)。


筆者的には、今の相続税水準でも日本は相当高いと思っています。


世界には相続税が無い国もたくさんあり(シンガポール、マレーシア、オーストラリア、香港、中国、カナダなど)、相続税がある国でも、アメリカは州によっては10億超の基礎控除があり非課税の方も多いですし、ドイツは最高30%と日本より安かったり、イギリスは最高40%でも不動産は非課税だったりと特典があります。


世界的にみても日本は相続税が高い国とみてよさそうです。

海外にお金を移して節税できる?


日本よりも相続税が安い国はたくさんある。


だったら、相続税が無い国に資産を移して相続税免れよう!と思う人もいると思います。


結論から言うと、相続税を無くすためには10年前から移住して、財産も全部移す必要がある、ということみたいです。


日本と海外との税率の差を利用して租税回避しようとする人は昔からいましたが、そういうズルは許さないよ!ということで税制改正でここは厳しくなっている傾向があります。


平成12年の相続税法の改正前までは、相続財産を海外に移しておき、財産を取得した相続人が海外に住んでいれば簡単に租税回避できる仕組みでした。


ただ、その後の度重なる税制改正で、

・相続人も被相続人も相続発生前10年以内に日本に住所が無いこと

が、現在の条件になっています。


※相続人が日本国籍を持っていたとしても非居住者であればよいみたいです。非住居者でも財産が国内にあればもれなく課税されます。


かなりの財を蓄積したのが高齢になってからだと、この10年というのがかなりのネックになると思います。


こうなると、もう日本を捨てるとか、生活の拠点を海外にして日本には観光でくるというような覚悟が必要になってきますね。


また、移住した先の税制が今後変わらないという確証があるわけではないと思うので、後々「私の10年間が・・」とならないよう、節税以外にも移住の目的があると良いかと思います。


税金が優遇されている国として昔から有名なシンガポールでは、相続税・贈与税がかからないのもありますが、投資によるキャピタルゲインも非課税で、所得税の最高税率は20%、法人税は17%と日本より格段に安いので、資産を貯めやすいというのも一方であります。


日本の所得水準は長年低迷しているのに海外は伸びている、という話が最近多く聞かれますが、これは日本より海外でビジネスをするチャンスでもあるわけです。


事業意欲があるかどうか、という問題はありますが、もし事業意欲があるのであれば、増税地獄の日本を飛び出して蓄財のしやすさや将来的な相続税対策といったことも視野に海外展開を考えるのも一つかもしれませんね。


ちなみに、節税という話題の時に、こっそり財産を海外に移そうと考える人もいるかもしれませんが、100万円以上の海外送金時には「国外送金等調書」を取り扱い金融機関が税務署に提出するので足は付きますし、現金で海外に持っていこうにも税関は有りますので、なかなか無理があります。


海外送金自体が課税の原因になるわけではないので、海外に資産を移すのであれば、税務署に目を付けられることを恐れず堂々と海外に送金して、きちんと相続税がかからないと抗弁できるように準備することが重要です。


これにはかなりの覚悟が必要になると思います。

忘れてはいけない生活費問題


いくら節税になるかといっても生活費が高すぎたらあまり意味がないとお思う方もいると思います。


例えばシンガポールで言えば、食費やお酒代は日本と同じくらいもしくは少し高いですし、住宅コストは東京よりも高いです。


よく海外にいかれている方はご存じですが、海外の物価上昇は消費者物価指数(CPI)の動向を見ても明らかに海外の方がものすごいペースで上昇しています。日本はデフレマインドが根付いているので急激な物価上昇になりにくいというのと、可処分所得を減らすような政策で購買力も伸びにくいのも背景としてあります。


なので、退職金もそれなりにもらったし、年金ももらえてるから海外で自由に暮らしたい、というプチ富裕層とかでは、生活費の上昇で当初描いていた生活ができなくなってしまう、というリスクもあると思います。


こう考えると、現地で仕事をしており物価の上昇に連動して収入も上がるような方や、生活費は余裕で資産収入から得られているような方、あるいは、生活費がどれだけ上がっても資産の枯渇が心配にならないくらの蓄財をしている方などが海外移住には向いているかもしれないですね。


筆者としては、日本のスーパーでは健康上の問題が指摘されているようなものが平気で売られていたりするのを見ると、安い日本であることが必ずしも良いことではないなとか、外国の圧力に負けて輸入食品の規制緩和をしてるな(グリホサートの残留許容値の規制緩和など)と感じることも多々あり、健やかに生活していくのは本当に日本でよいのかと考えることもあります。


税の問題含めて、人それぞれ問題意識は違いますが、時間やお金に余裕があるのであれば海外移住でそれを解決できないかと考えてみることも有益ではないかなと思う次第です。


最後までお読みいただきありがとうございました!