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老後に投資を始めると騙されてしまう?銀行員に勧められて投資を始めた老夫婦の失敗



この記事を読むと分かること

・老夫婦が投資に手を出して失敗してしまった事例

老後に始める投資の注意点



「老後は働きたくない」「貯金はいくらかまとまった額がある」


そんな方が行きつくのが、「よし、投資でも始めてみよう!」という答えです。


でも、投資って損する、騙されるっていうイメージないですか?

こんゆ編集長
こんゆ編集長

投資で損をするのは日常茶飯事です


こんにちは、終活ライフケアプランナーのこんゆ編集長です。


筆者は、会社員を辞めて独立してから、毎年毎年「来年売上なかったらどうしよう」という不安を抱えているのですが、生きる術として投資も自分なりにチャレンジしてきました。


ここ直近3年くらいは、生活費を株式投資で得た利益で賄うくらいの生活をしていますが、大損したことも何回かあります。


もっというと昔投資詐欺みたいなのにも遭ったことがあります(笑)


また、元々銀行員でしたので、証券外務員として投資信託を売る現場も知っています。


なので、「投資商品を売る側の気持ち」なんかもそれなりに理解しているほうだと思います。


「損する」と「騙される」とは違う話になりますが、これから投資をやってみようかなと興味を持った方には避けなきゃいけないものだと思いますので、それぞれ考えてみたいと思います。

銀行員に騙された!とロビーに乗り込んできた夫婦


筆者はその昔銀行員でした。


結構銀行の中では古い体質の銀行でしたので、営業は足で稼げ!みたいなことを普通にいう上司もいれば、営業室の中には、「今月の融資獲得金額」とか「今月のクレジットカード獲得件数」とか担当者ごとに紙に貼りだされて、毎日朝と夕方に「今日はとれそうか?とれたのか?」とどやされる日々でした。


一番ヤバいのは、新人研修で土下座の練習があったり(笑)


そんな銀行だったので、営業も結構強引なものも多かった気がします。


筆者は法人の融資担当だったので同席だけでしたが、預り資産担当(いわゆる投資商品を売る担当者)が顧客の自宅に訪問して投資商品を紹介していた時のことです。


預り資産担当は、商品を買う側の顧客の投資経験や理解度なども確認しながら販売するマニュアルの通り推進していましたが、実際顧客側もあんまり理解していないような状態のまま話を進めていました。


これは顧客側にも問題があるのかもしれませんが、「う~ん、なんかよくわかんないけど、〇〇さん(預り資産担当)は信頼できそうだから買うわ」みたいな感じです。


預り資産担当もそういう「あ、この人理解してなさそうだな」と感じる部分は当然あったかと思いますが、説明して理解してもらい書類的には完備できたという体裁は整っているので、そのまま進めていました。


もしかしたら常に営業数字に追われているので心情的にはそうならざるを得なかったのかもしれません。


そして事件は起きました。


まだ記憶に新しい人もいるかもしれませんが、世界的にリーマンショックが起き、その顧客に販売していた投資信託(確かグローバルソブリンだったと思います)の価格が暴落したのです。


それからほどなくして、その老夫婦が銀行に乗り込んできました。


「〇〇(預り資産担当)はどこにいる?大損させやがって」

「あれは大事な退職金だったんだ!老後どうしたらいいんだ!」

「銀行に騙された!絶対に許さん!!」



と、銀行のロビーで大騒ぎです。


優しい印象のあった老夫婦の面影も全くなくなっていました。


投資は自己責任というのもありますが、筆者としては売り方も問題があったのではないかなとその時感じました


銀行側がそれについて非を認めるということは結局しなかったのですが、いままでほとんど投資をしたことが無いという人に対して、元本割れするリスクのある商品を売るというのは、耳にタコができるくらいしつこく説明したとしても十分でないような気がします。


投資とは自分で考えて、自分で投資先を探して、自分で決めることだと思います。


投資はしてみたいけど、自分で色々調べるのは面倒、という人はそもそも投資に向いてないと筆者は思います。


前述のケースがややこしいのが、投資の知識がない人を、投資させることで便益がある人が教えるという構図であり、これが結局損した時に他責にしたくなってしまうことに繋がっているのだと思います。


あとは損した人がどう感じるかの問題で、「あの担当者に騙された」と感じるのか「人の意見で投資を決断してしまったことが間違っていた」と感じるかという感性の違いかと思います。


なので、もし、1ミリでも「騙された」と感じたくないのであれば、投資は一から自分で勉強するしかないということになります。


老後に投資を始めると失敗してしまう?


さて、ここで老後に投資を始めると失敗してしまうか?ということについて考えてみましょう。


若くして投資を始めても失敗する人もいれば、老後に投資を始めても成功する人もいるので、「絶対こういうもの」という訳ではないですが、筆者はこんなことが原因としてあるのではないかな?と想像します。

・今後得られる収入が少ないことから資産が減った時に再起不能になる
・数字よりも人を信じてしまう
・新しい情報を取りに行くことよりも、今までの成功パターンで落ち着いてしまう
・歳を取っていること=経験がある、と勘違いしてしまう


一つずつみていきましょう。

今後得られる収入が少ないことから資産が減った時に再起不能になる

一般的に、老後は貯金が多い一方、今後得られるであろう収入は若い世代より少ない状態です。


なので、投資で損をしてしまったら、それを投資以外で取り返すことが難しいです。


だから投資で少しでも損をしてしまったら猛烈に後悔して、大損したら前述の老夫婦のようになってしまうことさえあります。


そもそも投資は得もすれば損もするものなので、損をするのも経験ととらえてチャレンジできる人でないと投資するのはちょっと危険かなと思います。


でも、現実問題として、大損をしてしまうと手持ち額が減ってしまうのでおのずと再起不能になってしまう人もいます。少額から損をするということを経験するのが年齢問わず大事かと思います。

数字よりも人を信じてしまう


筆者はいままでお会いしてきた高齢者の方を見ていて、数字よりも人を信じてお金を動かす人がものすごく多いことに気付きました。


ここは古き良き日本の商習慣というものなのかもしれませんが、投資や大きい買い物でこれをすると命取りになります。


お金を持つと変な人が寄ってくるのも今の世の中なので、自分の中できちんとした判断基準がないとうっかり騙されてしまいます。


とはいえやったことのない投資について、数字を並べられても何が何だか分からない、、という人もいると思います。


それでもその数字の意味を理解して、その数字が正しいか、都合のよい数字を持ってきていないかを確認しにいくくらいしないときちんと理解したことにはなりません。


それが難しい、という方は、投資を勧めてくる人の動機に着目するのも一つです。


「なぜこの人は投資を勧めてくるの?」「この人は私が投資をするとどんなメリットがあるの?」ということに着目するのです。


銀行が投資商品を販売するのは、他でもない投資販売手数料を稼ぐためですが、ここで「じゃあ銀行通さずに同じ投資商品買ったらもっと安く買えるんじゃない?」とか「投資商品によって販売手数料は違うの?違うんだったら本当はおススメできなくても高い販売手数料の商品売ってくるよね?」といった疑問が湧いてきて、自分でもきちんと調べる方はとっても投資向きな気がします。


こういう人は実際に、信託報酬が割高な、いわゆる「ぼったくり投資信託」には引っかかりにくいと思います。


正確な情報が多ければ多い程勝ちやすくなるのが投資なので、情報を取ることは常に心がけましょう。

新しい情報を取りに行くことよりも、今までの成功パターンで落ち着いてしまう


人間は一度成功体験をするとそれを繰り返そうとする傾向は年齢に関わらず誰しもあるのですが、その一度の成功がたまたま運よく成功したものなのか、自分で考え抜いて行動したことが功を奏して成功したかで、成功の意味合いが変わってきます。


株式投資などについていえば、事業経営などと違い、なんだかよくわからないけど儲かっちゃった、ということは普通に起こるので勘違いする人が多いのも事実です。


これを自分の実力だと勘違いした人が次に大損することもよくあります。


投資とはいつも思ってもいないことが起こるものなので、「なぜこうなったんだろう」と考えて、自分の投資手法を改善させていくことをしないと、全然知識も身につかず、投資を10年やってますといっても結局昨日投資を始めた人と大差がないなんてことにもなります。


失敗した時の学び方についてもそうです。


投資で失敗した時に、「なぜ失敗したんだろう」と考えて、自分なりの答えを探すことが重要です(絶対正しい答えが得られるとは限りませんがそれでも確からしい答えを皆探しているのです)。


この投資についての学びの機会には、色々な新しい知識を習得しようとする好奇心や、これはひょっとしてこういうことなんじゃないかという想像力や探求心が必要だと筆者は思います。


このスキル面において、若い人よりも高齢者の方が不利な可能性があるかもしれません。

それは、一般的に人は老化すると新しい知識習得について消極的になると言われている点です。


これについては、人の性格は5つの因子から成るというビッグファイブ理論の内、新しい物事への関心・興味やバイタリティという要素は老化によって低下する一方、思慮深さや些細なことに不安になる神経症傾向は増加するという実験結果もあります。


投資をする場面で保守的であることは必ずしも悪くないとは思いますが、新しい知識や情報を求めにいく意欲が削がれるのはマイナスになります。


この辺は個人差も多分にあると思いますが、老後に投資を始めようとする場合には、「自分は新しい知識習得におっくうになってないか」ということを少し考えてみるのも有益かもしれません。

歳を取っていること=経験がある、と勘違いしてしまう

歳をとると全ての経験値が上がる、と誤解する人は多いです。


筆者も、ビジネスマンとして10年以上経験を積んだんだから、と誤解して挑んだ事業投資で失敗を経験しました。


でも、これは当然です。


会社員として10年経験したからといって、事業投資の知識がついているわけではないからです。


老後に投資を始めようという人も、「いままで会社の中で管理職をしていた」「定年まで数十年間勤め続けた」という自負があるかと思いますが、投資の経験が無いのであれば、投資家一年生として一から勉強しないといけません。


いままでのビジネス経験と投資は全く別物だからです。


株式投資についていえば、「自分は長年〇〇という会社には出入りしてきたし、部長さんも信用できるから投資しよう!」みたいな、動機で投資してしまうと思わぬ損を被る人もたまにいます。


一般的な事業活動で接する会社の顔と、投資の場面で接する会社の顔は違うからです。


さらに、非の打ち所がないような会社であっても、外部の機関投資家の動きで株価が暴落することだって日常茶飯事なわけですから、利益を出そうとするのであれば利益を出すための勉強をしないといけないわけです。


この勉強は、座学的な勉強もそうですが、自分の精神を鍛えるみたいな話でもあるので、自信過剰にならず、いつも謙虚な気持ちで取り組むことが必要になると筆者は思います。

リスクはあるけど資産と収入を作るにはとっても有効


ここまでの話で投資についてネガティブな印象を持たせてしまったらすみません。


でも、筆者としては投資は資産と収入を作る上ではとても有用なツールだと思っています。


きちんとした知識と経験を持って長期戦で臨めば、勝てる確率は個人投資家でもそれなりに高いと思いますし、労働収入によって得られる所得への税率よりも、投資によって得られる所得への税率の方が低く、場合によっては合法的にコントロールできることもあります。


これから拡大版のNISAも導入されることもあるので、税金の面からは是非持っておきたい収入元かと思います。


ただ、持っている預金額が日々変動するというストレスは常に抱えることになるので、そこには慣れが必要です。


普通に仕事をして、毎月お金を稼ぎ、それで生活しつつ貯金をする、ということに慣れている人は、投資によって残高が日々動くことに非常にデリケートです。


例えば、その日の株価が下落して1万円分値下がりしたりすると、「この1万円があったら〇〇が買えたのに・・」というような後悔をしてしまうケースがあります。


そしてその次の日1万円分値上がりして、ほっとして全部売ってしまう。そして「こわいこわい」と言って、もう株には手を出さなくなる、という人です。


ここで、「自分は投資には向いてない」と思いがちなのですが、それは単に値動きに慣れていないだけです。


自分の資産額がどう動くのかももちろん関心事なのですが、なぜこういう値動きをするのかを楽しめるようになるくらい慣れてくると自然と勝てることも多くなってくるかもしれないなと筆者は周りをみていて思います。


自分が体を動かさなくても、どこにいてもお金が増えるのが投資の醍醐味なので、あまり怖がり過ぎず、少額からでも成功体験を味わってほしいなと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事の著者

終活ライフケアプランナー

こんゆ編集長

プロフィール

終活ライフケアプランナーとして活動しつつ、様々な情報発信中。大学卒業後、銀行、商社、コンサル会社を経て2020年に経営コンサル会社を設立。経営・M&A・FP・保険等について幅広く支援。ちなみに韓国人俳優コン・ユのようなイケメンではない。